オステオパシーについて〜身体は繋がっている3~内臓編1

前回まで二つの例で、症状がある場所と離れた場所にその誘因があるという事があるらしいというお話をしました。
復習すると、以前「身体を一つのユニットとして診なさい」というオステオパシーの決まり事をご紹介しました。
なんとなくイメージ出来てきたでしょうか?今回は「内臓」についてです。身体全体を診るといっても人間の身体は骨だけではありません。他の組織が症状の誘因になっている事もあります。
20代後半の男性でした。実業団で長距離陸上をされているとの事です。ハードな練習のせいか左足が痺れてきたとおっしゃいます。いわゆる「坐骨神経痛」のような症状です。あちこち行ったけど良くならない。実業団というのはある意味そのスポーツで就職されているので、それが出来なくなると職を失う事になりかねないとの事でした。
プレッシャーです…。この仕事はこうしたプレッシャーと毎日隣り合わせです。
身体全体を診ていきましたが、実は頭の中でイメージが出来ていてやはりその通りでした。この方の場合は腎臓の位置がおかしかったです。オステオパシー検査は、そこに病気があるどうこうを診断するのではなく(もちろんその疑いを感じたらお伝えして医療機関の受診をお勧めします)、動きや位置がおかしくないかを診ます。
腎臓は比較的位置が変化しやすい臓器で、毎日長距離を走り続ける為その衝撃で腎臓の位置がおかしくなり、近くにある腰から足に伸びる神経の邪魔をしていたのだと推測しました。
全身の調整と腎臓の位置を戻すテクニックを行ったのですが、この方の症状は良くなって今では結構有名な選手になっているそうです。
腎臓の位置を動かすといってもどうするの?と思いますが、非常にソフトですし、このテクニックを教授頂いたドクターはエコーでその動きを観察したり医学的実証を得ています。約140年続き、海外で徒手医療として認知されているオステオパシーはそうした医学的実証を得ている為、安心して受けて頂けます。それが僕がオステオパシーにこだわる理由の一つでもあります。
次回は、もう一つ内臓が関わる例をご紹介します。

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