オステオパシーについて~テクニック編5「筋膜リリース」

オステオパシーのテクニックについてのご紹介、今回は「筋膜リリース」についてお伝えします。

最近はテレビや書籍などで一般の方でも聞いたことがあるという方が増えてきました。

身体の様々な組織へのアプローチがあるオステオパシーにとってもとても大切な組織とされていて、オステオパシーの創始者アンドリューテイラースティルは「病気の原因を探す場所」と表現しています。

そして筋膜を含む全ての膜組織(本来膜組織は筋肉を包む筋膜だけはなく骨を包む骨膜や内臓、血管その他あらゆる組織を包みます)をリリース出来るのがオステオパシーの強みであり、その事について日本で一早く注目したのが僕の所属する日本オステオパシープロフェッショナル協会で、膜組織についてはかなり深い技術練習と解剖生理学などの座学を学びました。

そうした立場からすると、正直一般の方が本屋で購入した書籍を元に筋膜リリースを正しく行えるとは到底思えません。絶妙な力加減と三次元での角度どりが出来ないと緩むどころかかえって硬くしてしまい、僕もテストでは随分苦労しました。

一番最初にお伝えした「直接法」「間接法」の原理で言えば、筋膜リリースではどちらにも応用されるのですが、その時に大切になってくるのが「バランス点」という概念です。

簡単に言うと、棒の上にお皿を置いて空中で回す皿回しの芸がありますが、少しでも棒の一点がずれると皿は回らずに落ちてしまいます。その点(あらゆる意味で組織がリラックスして緩んでくれる点)を体で感じて見つける事が大切になります。

そして直接法の場合、それらは一般にイメージされるストレッチの力よりはるかに弱い力で、単にイッチニでストレッチして緩むものでは到底ないのです。

簡単そうに見えるもの程奥が深く様々な要素が必要となってきますが、健康にとってとても有効で、また膜組織は全身を繋げていくという意味でも体のどこに問題があるかという事を評価する意味でもとても役に立つ組織になります。

※湊は日本オステオパシープロフェッショナル協会のセミナー形式における最高部門のテスト「膜の総合評価テスト」に合格しています。

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